☆第53回欧州国際腎臓学会発表のご報告☆

 今年はウイーンで欧州国際腎臓学会が開催されました。東京女子医科大学臨床工学部 安部 貴之先生と共同研究させていただき、その発表がありました。下肢血流の指標であるABIの低下は生命予後と関連し、ABI低下の予見因子としては高齢であること、血清クレアチニンが低値であることが挙げられました。下肢血流低下を引き起こす末梢動脈疾患は血液透析患者さまにとって、重大な合併症です。

臨床のみならず研究面でも関連病院と連携し医療の発展に貢献できるよう、頑張っていきます。


♪第61回日本透析医学会総会発表のご報告♪

6/9-1261回日本透析医学会総会が大阪にて開催され当院からは5演題の発表があり、血漿交換のセッションの座長も務めました。

透析患者様は透析膜との接触や透析液への暴露、透析液中に抗酸化物質が喪失すること等により酸化ストレスにさらされています。酸化ストレスは、細胞膜の変性やDNAの切断を引き起こすなど、老化や動脈硬化、心血管疾患の発症に関与しています。透析液原液水素還元液による治療により、透析患者様の酸化ストレス改善効果が期待されています。

当院での治療により酸化還元電位の改善などの臨床効果がさらに明らかとなり、本学会にてもご報告いたしました。

その他、カルニチン静注による血中濃度の推移や、小型で携帯可能なPICO創傷治癒システムRなどについて発表致しました。

透析療法は未だ改善すべき問題が多くあります。透析患者さんがより元気で癒されるような透析を目指して職員一同、頑張っていきます。